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カテゴリ:旧展覧会・美術展(日本編)( 256 )

2-5あそぶ

 自身は全く嗜みはないが、最近の展覧会で香道に関心をそそられているので、【香道具 香札箱・銀葉盤】には注目した。

 ミニチュア好きの自分には、【ままごと道具(茶道具)】のような展示はたまらない。

 【双六「投扇興点式双六応用」】も、ゲームのやり方は分からないが見るだけでも楽しい展示だった。

2-6 いのる

 【縁起熊手】は、浅草寺裏での、おそらく現在も毎年ニュースで取り上げられる鷲神社の酉の市でモースが買ったもの、国貞の浮世絵の記憶と重ねて見た。

 【愛宕大神 御札】【護符など】も、自分には興味深い展示だった。

イラスト[仏教の墓、神道の墓]には、漢字も記入されている。モース自身が書いたのか、それともこの部分だけ身近な日本人に記入してもらったのだろうか。




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by nene_rui-morana | 2017-06-06 21:27 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

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      [副 題] 江戸東京博物館 開館20周年記念特別展 

      [見学日] 2013年9月21日(土) 

      [会 場] 江戸東京博物館

 

 アップは前後してしまったが、表記展覧会は先にまとめた≪よみがえれ!シーボルトの日本博物館≫より先に見ている。長時間が経過したため展覧会を知ったいきさつは覚えていないが、おそらくはチラシかポスターを見て、現在の自分が最も関心をそそられる「19世紀の日本に関わった外国人」がテーマなので、即座に見学を決意したのだと思う。

 ※展示作品の次のローマ字は所蔵先を表します。

   P=ピーボディー・エセックス博物館、U=東京大学総合研究博物館、

   E=江戸東京博物館、M=ボストン博物館




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by nene_rui-morana | 2017-06-04 15:50 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

天上の舞 飛天の美

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      [副 題] 平等院鳳凰堂平成修理完成記念

      [見学日] 2013年12月29日(日)


      [会 場] サントリー美術館


 表記展覧会の会期は父が手術をした後間もなく、とりわけ身辺が切迫していたので、鑑賞はほとんど諦めていた。正直、無理していかなくてもいいかと感じていた。

 しかし、副題のとおり非常に見応えのありそうな内容であり、テレビでも特集が組まれ、俄然関心をそそられる。

 2013年の暮れも押し迫った時、何とか時間が確保でき、会場に足を運ぶことができた。



第1章 飛天の源流と伝播-インドから日本へ-

 展示のスタートはインド・西域の浮彫などで、自分が好きなガンダーラ時代のものもあった。


 続いて、中国・朝鮮へと東に移動(?)、タイトルの飛天の他、鏡や梵鐘なども展示されていた。

【菩薩五尊像】は、中尊を中心に二菩薩と二比丘尼を脇侍とし、手前には狛犬の元祖のような獅子がいる。光背には飛天が彫られている。法隆寺に似たような彫刻を目にしたような気がした。

【奏楽天人杏葉】は、正倉院にしか現存しない五弦琵琶を奏でている。

【飛天図】は、敦煌西千仏洞伝来といわれる。

 未だ行ったことのない大和文華館所蔵の【青玉帯飾】【白玉櫛飾り板】【飛天文軒平瓦断片】は嬉しい出展だった。




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by nene_rui-morana | 2015-11-01 20:46 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

[副 題] 没後百年日本写真の開拓者

[会 期] 平成26年3月3日(火)~4月6日(日)


[会 場] 東京都写真美術館


 黎明期の写真をこよなく愛する自分にとって、下岡蓮杖は忘れることのできない人物、表記展覧会が告知された時の感動と興奮では並々ならぬものがあった。

 父の看護に当時の職場のイベント、さらには人事異動の気配も感じられ、せわしない時期だったが、何とか時間を確保した。



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by nene_rui-morana | 2015-09-19 14:57 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

特別展 京都 後期

[副 題] 洛中洛外図と障壁画の美

[見学日] 2013年11月28日(木)


[会 場] 東京国立博物館・平成館


 表記展覧会を訪れた日は、平日だったがかなり混雑していた。

 前期同様、【洛中洛外図 舟木本】(当館蔵、岩佐又兵衛作、重文)の高精密画像に迎えられて、見学を開始する。



第一部
都の姿-黄金期の洛中洛外図

 前回とは逆に、後期に出展されていない作品は、写真パネルが展示されていた。

 【洛中洛外図 池田本】(岡山・林原美術館蔵、重文)は、きらびやかで美しい作品だった。【洛中洛外図 福岡市博本】(福岡市博物館蔵、重文)は、やや小ぶりで外国人の姿も見られた。


【洛中洛外図 舟木本】(当館蔵、岩佐又兵衛筆、重文)には、前期にも増して入念に見入った。退色しているが、日本美術史上を代表する名品であることは間違いない。自分はこれまでに見た多くの【洛中洛外図屏風】にはそれぞれ感銘を受け、どれも好きである。本展覧会に出展された作品の中には国宝も含まれ、【舟木本】は重文だが、自分は【舟木本】を最も高く評価する。

 【洛中洛外図屏風】は多彩に描き分けられた人物や名所・風俗が魅力だが、【舟木本】の人物描写は他の作品を圧倒している。又兵衛特有のあの、やや下膨れな人物が、表情豊かに各所で様々なドラマを繰り広げ、生き生きと時代を伝えている。双眼鏡で見ても老眼の目には分からないほど小さいのに、大スクリーンに拡大しても全く遜色がない。この作品だけで映画が作れるだろうと思った。

 作者・岩佐又兵衛は荒木村重の子、自分は10数年前に岡山・神戸を旅行した際に村重の名を知り、その少し後に又兵衛作品に触れた。周知のように村重は織田信長に背き、有岡城の戦いで又兵衛の生母である若く美しい妻や一族郎党はことごとく惨殺された。乳飲み子だった又兵衛は辛うじて乳母に救出され、母の所縁の本願寺に逃れたと言われている。

 村重自身は城を脱出して羽柴秀吉の御伽衆となり、本能寺の変の4年後まで生きた。昨年の大河ドラマ≪軍師官兵衛≫では、親子の対面が描かれていた。



第二部
都の空間-装飾障壁画の美

1.王権の象徴-京都御所

後期の【賢聖障子絵】(仁和寺蔵、重文)には、太公望や虞世南など、現代の日本人にもお馴染みの面々?も描かれていた。

もとは仙洞御所の寝殿を飾っていた【群仙図襖】(重文)は、後に南禅寺へ移築された。退色しているが、狩野永徳一門が制作した貴重な作品、綿密な描写に注目させられる。

仁和寺が所蔵する【牡丹図襖】の作者・孝信は、永徳の子、描かれたのは大阪の陣の直前の頃だという。

 【龍安寺石庭の四季】の映像を見て、次のコーナーへと進む。


2.仏法の荘厳-龍安寺

 このコーナーの襖絵は実に素晴らしく、大変感激した。保続状態が良く色彩も鮮やか、劣化した永徳らの作品の往年の輝きがうかがえるように感じた。水や松の表現には、後の琳派のプロローグ的なものを感じた。

 【群仙図襖】は写実的で格調高い。【列子図襖】の中には異国風の顔出しをした人物も見られた。これらの作品中の人物のみを描いた雪舟や琳派の作品を見た記憶がある。

曽我蕭白の美術書や展示図録は手元にないので確信はないが、【琴棋書画図襖(絵を見ている場面)】(メトロポリタン美術館所蔵)中のモチーフを蕭白はデフォルメして描いていたように思う。


3.公儀の威光-二条城

 今回は、二条城の展示とあわせて見られて、大変幸運だった。二段組の展示は壮麗、展示室内はかなり混雑していたが、えも知れぬ風情が感じられた。

二条城にはヴェルサイユ宮殿のような豪華絢爛さはないが、間違いなく日本を代表する格調高い名建築だと思った。本日展示されていた絵画f0148563_11185702.jpgは、後の琳派へと継承されたように感じた。



 <感想>

 本特別展の出展作品は多くはなかったが、厳選された珠玉の名品が揃い、玄人好みの「京都」を堪能できた。【洛中洛外図】や二条城の展覧会は、過去にも見て感銘を受けたので、展示室内でスマホで自身のブログを見ながら記憶を思い起こした(老眼が進んでいるので良く見れなかったが)。

 最も心に残ったのはやはり【洛中洛外図 舟木本】、何度も巨大画像や作品の前に戻って繰り返し見入った。会期中はこの作品を拡大した映像を屋外で放映するプロジェクトや、ミュージアムシアターで≪洛中洛外図と岩佐又兵衛≫が上演されたが、残念ながら見られなかった。【舟木本】は東博所蔵なので、今後も見る機会が訪れることに期待している。

 展示作品との再会を待ち望んでいる。次回京都に行く時は、必ず二条城にも足を運びたいと思う。

 

 本特別展の会期中、父は入院して手術を受けた。手術前日の10月15日は台風で大島などで甚大な被害が出た。10月30日は病院で最後の誕生日を迎えた。

 この頃から自分も漠然と、父との別れがそう遠くないであろうことを悟るようになる。職場では10時近くまで残るような会議が月に数回あり、その準備のために残る日もあったが、通院介助等のため休むことも多かったので、上司に言われても超勤手当は一切申請しなかった。当然ながら介護休暇が申請できるような状況ではなかった。

 このように心身共に過酷な中、多忙な合間をぬって足を運んだ展覧会が、数少ない心の慰めとなった。

 父の生前に見た展覧会の感想の多くを未だアップできていない。自分の中で整理をつけるため、早く取り組みたいと思っている。



by nene_rui-morana | 2015-07-13 11:23 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

特別展 京都  前期

f0148563_2128870.jpg[副 題] 洛中洛外図と障壁画の美

[見学日] 2013年10月12日(土)

[会 場] 東京国立博物館・平成館


 <洛中洛外図屏風>に対する思い入れは、近年とみに深まっている。表記展覧会の少し前には、千葉県の歴史民俗博物館まで出向いた。国宝・重文の計七点が前後期に分かれて全て出展されるとあっては、行かずにはすまない。父の入院・手術の時期と重なり調整に要した苦労は並々ではなかったが、何とか時間を確保した。
 当日は快晴で、少々汗ばむほどの陽気だった。


 第一会場に入ると、右手に【洛中洛外図 舟木本】(当館蔵、岩佐又兵衛作、重文)の高精密画像が放映されていた。4m×4mの巨大スクリーン4基に拡大投影された画像は、往年の京都の四季、御所、寺社、その他の各観光スポット、生活の様子を描いた風俗画、その精緻な描写に圧倒された。
 歩みを進めると、【洛中洛外図】とそれと密接に関わる祇園祭に関する解説パネルが目に入る。祭りは応仁の乱で中断し都は荒廃し、1500年頃にようやく復活したとのこと、洛中洛外図にはそれを顕彰する意味合いもあるという。


第一部 都の姿-黄金期の洛中洛外図
 これまで各所で同名の作品を数多く見てきたが、【洛中洛外図 勝興寺本】(富山・勝興寺蔵、重文)はおそらく初見だと思う。盛り上がった粒状の文様で表現された金雲や、緑青や群青の鮮やかな彩色が印象的な、気品ある作品だった。
 【洛中洛外図 歴博乙本】(国立歴史民俗博物館蔵、重文)は、所蔵館で以前見たかもしれない。描かれた人物のサイズは小さい。各観光スポットにも「室町時代」を感じた。
【洛中洛外図 上杉本】(上杉博物館蔵、狩野永徳筆、国宝)と感動の再会、2007年に開催された<特別展覧会 狩野永徳>では、目玉の【唐獅子図屏風】(国宝)よりもこの作品の方が自分には心に残った。ガラス越しに見る精緻な表現に驚嘆、将軍邸などの豪奢な構えには特に注目、当時とはまた違った印象を感じた。「巡回はない」ということだったので京都国立博物館まで赴いたが、結果的には両作品とも東京での対面も叶った。
 本日は出展されていない作品は、写真パネルが展示されていた。


第二部 都の空間-装飾障壁画の美
 第二部には、徳川の世のスタートからエンドまでに関する作品が三部に分かれて展示されていた。こちらも過去に対面済みの作品が何点かあった。

1.王権の象徴-京都御所
 【賢聖障子絵】(仁和寺蔵、重文)はこのジャンルの作品としては現存最古とのこと、もとは後水尾天皇の御所の紫宸殿に立てられていた。各人を個性豊かに描き分け、共に描かれた松と獅子も狩野派らしい。この展示で俄然気持ちがハイになった。
 【群仙図襖】(南禅寺蔵、重文)は劣化しているが貴重な狩野永徳作品、もとは仙洞御所の寝殿を飾っていた。こちらも、各人の個性と細かなアイテムの描写に魅せられた。

 第二会場に入り、ステージより見るのは【龍安寺石庭の四季】、4K×3面(約10K)の超精細な大スクリーンに、あの庭の四季の移り変わりを音入りで映し出している。桜の少し前に季節に一度訪れただけの自分には感動と興奮の映像で、リレー放映にしばし見入った。

2.仏法の荘厳-龍安寺
 龍安寺所蔵の【群仙図襖】に続いて展示されているのは、アメリカから御里帰りした作品、本堂の障壁画は、廃仏毀釈により寺を離れ、戦後は散逸し、一部は海外に渡った。
 【列子図襖】と【琴棋書画図襖(絵を見ている場面)】はメトロポリタン美術館の、【琴棋書画図襖(囲碁の場面)】はシアトル美術館の所蔵となっている。龍安寺に残った【琴棋書画図襖(琴を持っている場面)】を含めて、久々に一堂に会したことになる(全部かどうかは分からなかったが)。金地だが、念入りに描かれた禅寺に相応しい味わい深い作品だった。
 本日の展示は往年の龍安寺の一部だが、非常に見応えがある。かつての京都の寺や旧家には、どれほど多くの至宝が存在したのか、想像に難くない。

3.公儀の威光-二条城
 全作重文のこのコーナーの展示はおそらく全て、過去に二条城の展覧会で見ていると思う。その時の感想も、数年前に夜間ライトアップされていた二条城の庭園も、とても良かったので、嬉しい再会だった。展示室いっぱい使って、往年の二の丸御殿黒書院の姿が再現されていた。
 【桜花雉子図】【楼閣山水図】は、邨田丹陵筆のあの有名な大政奉還の画にもそれらしき一部が描かれている(本日はパネルが展示されていた)。江戸時代初期に狩野尚信によって描かれたこの画が幕府の最後を見届けたと思うと、やはり心に迫るものがある。
 やはり尚信筆の【松桜柴垣禽鳥図】【楼閣山水図】は、松や桜と共に、柴垣等に見られる渦巻き模様が印象的だった。
 尚信の兄・探幽が描いた【松鷹図】は、文句なしに江戸時代を代表する傑作、武家好みの勇壮な松と鷹が将軍家の威光を余すところなく伝えている。松の葉や苔の表現も絶妙だった。


 本特別展の出展作品は決して多くはないが、厳選された逸品揃いで、京都という年の魅力・底力を余すところなく伝えていた。
 お目当ての<洛中洛外図屏風>はもとより、他の展示も大変魅力的で、心に残った。
 詳しい感想は、後期のアップの時に記させていただきます。
by nene_rui-morana | 2015-06-30 21:28 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

f0148563_20361344.jpg[副 題] 珠玉の斎藤コレクション

[見学日] 2013年9月1日(日)

[会 場] 三菱一号館美術館


 表記展覧会を見に行った頃は、父が体調を崩し(翌月手術)、特にスケジュール調整が困難な時期だったのだが、その後にいろいろなことがあり、詳細は覚えていない。鑑賞日だけは、携帯撮影の記録からはっきりしている。

 当日は歌川芳員の蒸気船のカーテンをくぐって会場に入った。

 まず注目したのは、【浮絵芝三緑山増上寺之図】、美人画の巨匠・喜多川歌麿にしては珍しい画風の作品だった。溪斎英泉の【東都愛宕山之景】も同様の感想を持った。
 葛飾北斎の【冨嶽三十六景】は何度見ても味わいがある。70代に入り円熟期を迎えた北斎の真髄が満喫できる。ベロ藍の味わいに加えて、彫師・摺師ともに良い職人に恵まれたのだろう。北斎が【冨嶽百景】の跋文で「自分が70歳以前に描いた絵は取るに足りない」と述べたのは有名だが、完成したこのシリーズを見て「我ながらいい出来だな。」と感じてのものだったのではと感じる。私は【冨嶽三十六景】の中では、この日展示されていた【御厩川岸より両国橋夕陽見】を最も愛する。

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by nene_rui-morana | 2015-01-28 20:37 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

[副 題] 珠玉の斎藤コレクション

[会 期] 2013年7月17日(水)~8月11日(日)

[会 場] 三菱一号館美術館


 待望の表記展覧会第2期、時間が経過して詳細は覚えていないが、暑さに耐えながら会場に向かったのだろう。
以下についても、展示の順番も含めて、細部に記憶違いが多々あることをご了解下さい。

 歌川広重画の垂れ幕(【相州江ノ嶋岩屋之図】か?)をくぐって会場へ入る。
 まずは二代目歌川豊国の【名所八景】シリーズが目に入った。

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by nene_rui-morana | 2014-12-29 15:08 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

[副 題] 珠玉の斎藤コレクション

[会 期] 2013年6月22日(土)~7月15日(月・祝)

[会 場] 三菱一号館美術館


 2012年に川崎の<砂子の里資料館>を訪れた時、係の方が「来年に丸の内で大々的な展覧会が開催される。」と話された。以来、ネット等で情報をマメにチェック、第3期まであり各々の会期が長くないと知った時も、迷わず全てに足を運ぶ決心をした。
 第1期見学に赴いた日は炎天下、東京駅構内で昼食をとって現地に向かったが、さほど遠くないのに到着した時は汗だくで、売店で少し涼んでから見学を開始した。

 まずはエレベーターで3階に上がり、歌麿のカーテンをくぐって会場に入る。最初に展示されていたのは初期の浮世絵作品だった。
 スタートは菱川師宣の作品、【韃靼人狩猟図 鹿・猪・狸】などはモノクロ作品だが、生き生きとしてマンガチックでユーモラス、「鳥獣人物戯画」を思わせ、どれも気に入った。
 西村重長作【げんじ五十四まいまうち 第二十番 朝顔】は、横長紙の中のハート形の?のフレーム内部に物語の一節が描かれている。枠の外には鶴や桜のデザインも配置されていた。あらためて、学生時代に怠けてくずし字が読めないことを後悔させられた。
 極端に縦長の奥村政信作【風流久米仙人】は、ユーモラスな画風が笑える。同じテーマで我が河鍋暁斎や他の絵師も作品を残していたと思う。
 続いて、初期の鳥居派の役者絵を堪能した。
 歩みを進めると、そこに広がるのは夢の鈴木春信ワールド、季節・風俗・古典など、春信の作品からは雅びな日本の文化が感じられる。特にケース内に展示された【風流やつし七小町】シリーズは非常に見応えあり、コマ絵も印象的だった。【風流やつし小野道風】は、柳に蛙・水と役者?が揃っていて構図も完璧、主役が美人というのも気がきいている。【風流やつし蘆葉達磨】は水面に映った達磨が印象的だった。

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by nene_rui-morana | 2014-10-04 20:27 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

国貞美人変遷展 Ⅱ

[会期] 2013年9月2日(火)~25(木)

[会場] 礫川浮世絵美術館

 待望の標記展覧会、細かな記憶はないが、当日は期待に胸を躍らせて会場に赴いたことだろう。
当日はほぼ貸し切り状態だったので、会場では係員の方に各作品を示しながら、正面摺り・布目摺り・空摺りなどについて、説明していただいた。

 【今様三十二相】シリーズは、間違いなく国貞の最高傑作、着物や帯の多様なデザイン、美しい色彩、気の利いたコマ絵、国貞作品の魅力が思う存分堪能できる。空摺りも随所に見られた。
 【すずしさう】(2点出品)は今の季節に相応しい爽やかな画風、浴衣の表現が見事だった。
 【よひがさめ相】(2点出品)は以前見て深い感銘を受けた記憶がある。
 【上りがよそ相】【気まへのよさ相】【逢た相】【夜が明け相】は、表情やしぐさは違うが、同じモデルではないか、それもの女形のような女装した男性ではないかと感じた。本人がそこにいるようで、特に手や着物のしわの表現が素晴らしかった。
 【逢た相】は、着物のデザインに描かれている白い鶴が印象的だった。
 【手があり相】はコマ絵内のポット?や襟に空摺りが見られた。

 広重との共作も、【双筆五十三次 鞠子】一作だけだが見ることができた。

 【源氏後集余情 第十八の巻 松風】は、料紙に描かれているのかと思ったが、実は背景の柄は印刷で散らしてあるのだった。

 【柳街梨園全盛花一対】シリーズは国貞晩年の作、弟子の手が多分に入っているらしく専門家の評価はあまり高くないらしいが、個人的には気に入っている。描かれた役者の中には、過去の展覧会で見た記憶のある顔も見られた。各人の個性(年齢、美しさ、おどけなど)を見事に描いている。
 【稲本楼小いな(芍薬) 市川米升(牡丹)】には有名な<かまわぬ>のデザインが見られた。印象的な表装もあった。

 ケースの中の作品は【児雷也豪傑譚】シリーズ、他の歌川派の絵師との合作だという。、小ぶりだが入念な作風で、こちらにも正面摺りや空摺りが見られた。鮮やかな作品は見応えがあるが、【緑林豪傑譚(児雷也豪傑譚 5編)上下】などモノクロ作品も大変良かった。
 
 この日も比較的すいていたので、入念に何度も見直した。
 現在はピンク色や茶色の部分は、元々は紫色だったのではと思った。


<感想>
 本稿もアップがすっかり遅れてしまった。受けた感動はひとかたならぬものがあったはずだが、残念なことにその後にあまりにも多くのことが重なったために、記憶が薄れてしまっている。
父がまだ存命していた時に「そろそろ取り組まなければ」とネットを開いたら、館長・松井英男氏が亡くなられていたことを知った。一度だけお会いし、国貞作品についていろいろお話をしていただいた。
 多分このことにより、当館は目下休館となっている。平木浮世絵美術館も豊洲のららぽーとから撤退し、実に残念に思う。つつしんで松井氏のご冥福をお祈りすると共に、どのような形であれ松井コレクションとの再会が叶い、感動がよみがえるのを切に望んでいる。
by nene_rui-morana | 2014-09-20 10:20 | 旧展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)