2018年 07月 10日
加藤剛さん、ご逝去
俳優の加藤剛さんが先月亡くなられていたことが報じられました。享年80歳。
加藤さんは自分にとって、忘れることのできない役者さんでした。
小学校時代に放映されていたテレビドラマの主役だったのが加藤さん、この作品はその後の人生を決定づけるほど、自分にとっては大きなものとなりました。
子ども心にも加藤さん演じる歴史上の人物に魅了され、親に「まだ早すぎる。」と叱責されながらも、なけなしの小遣いをはたいて原作を買って読みました。この番組がきっかけに歴史に興味を覚え、以後は歴史小説や関連書を読みまくる中高生生活を送りました。高校の部活動は史学部、大学は史学科を選びました。
山本五十六という人物の名前と業績を知ったのも、中学生時代に加藤さんが彼を演じたテレビドラマからでした。
代表作「大岡越前」にもいろいろな思い出があります。やはり若き日に感銘を受けた司馬遼太郎氏作「関ヶ原」がテレビドラマ化された時は石田三成を演じられました。
出演映画も、テレビや高校の映画上映会で何本か拝見しました。
あらためて振り返ると、自分の人生が加藤さんから受けた影響は非常に大きかったことを実感します。これ以外に、すぐに思い出せないものもあると思います。
大学の専攻や現在関心をそそられるのは別の時代ですが、思い出のドラマで加藤さんが演じた人物は自分の中で不動の地位を占めており、関連書が刊行されれば必ず買っています。
このドラマのメインキャストの多くが、旅立たれました。
加藤さんが亡くなられたのは自分の誕生日のちょうど一カ月後、この日を忘れることはありません。
自分にとって大変大きな存在が、また一人、天上の人となりました。過去に心をとめた方の訃報に接する度に、自分の中で一つ幕が下りたことを実感します。
いささか不釣り合いとは思いますが、自分の中の思い出により、本稿は「歴史」のカテゴリにアップさせていただきました。
つつしんで、ご冥福をお祈りします。