現代刀職展-今に伝わるいにしえの技

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  新刀剣博物館 開館記念展示


[見学日]

  平成30年1月19日(金)


[会 場] 刀剣博物館



 江戸東京博物館に程近い旧両国公会堂跡地にリニューアルオープン準備中だった刀剣博物館が、1月19日に開館した。

 新施設のオープン日に訪問できる機会はなかなかないので、一昨年の「すみだ北斎美術館」同様に、必死でスケジュールをやりくりして当日足を運んだ。

 屋外には幟が立ち、入口には祝いの花が多数置かれていた。受付後方にはミュージアムショップがあった。





 1階には、以前この場所に建っていた「両国公会堂」に関するメモリアルコーナーが設けられ、「歴史の宝庫すみだ」と併せてパネル展示がされていた。長年に渡り墨田区民には親しまれていた施設ということなので、地元にとっては嬉しい展示だと思う。

 この展示室にはまた、日本刀の制作工程や研磨に関するパネル、焼き入れに使う水舟なども展示されていた。



 展示室はエレベーターを上がった3階、室内では満員というほどではないが、多くの見学者が熱心に展示に見入っていた。外国人の姿も見られた。

 腕章をつけた職員が見学者の質問に応え、足休め用のソファーも設置されていた。腰かけて見回すと、居並ぶ刀剣類が照明で輝いていた。写真撮影もできた。展示も分かり易い。

 室内の壁面には刀剣類がずらりと並び、中央部のケースには拵や鍔などが展示されていた。見事な装飾がされた鎗にも注目した。小刀も品格がある。

 室内中央部のケースには、拵や鍔などが展示されていた。

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 移転前の当館に最初で最後の見学に行った時に覚えた疑問が、本日解消した。

 刀身に施されている溝のようなものは「樋」というそうで、軽量化と装飾のために施されるらしい。

 展示室内では当館の関係者の方から、いろいろ教示していただいた。学芸員の他、刀剣や拵・研磨のプロフェッショナルとのことだった。お話しいただいたのは、特選8回以上、出品20回以上を経た「無鑑査」だった

 実戦の場では、刀より鎗の方が実戦向きとのこと、近年は刀剣を購入する女性も増えているが古刀は人を殺めている可能性が全くないとはいえないので現代の刀鍛冶が制作した新刀を購入するケースもあることなどを、話していただいた。

 展示の中には女性の作品もあった。組紐などはともかく、体力的には女性に刀剣制作は厳しいと思ったが、形状によっては可能とのこと、確かに私が好きなレスリングの吉田沙保里選手のような女性は並の男性よりも腕力があるだろう。ご夫婦共同で刀剣制作に携わっているが自身の名前で発表していない女性もおられるとのことだった。

 名称を教えていただいた地鉄の「綾杉肌」(柾目が大きく波を打ったようになっている)にも注目した。


今の私には、まだ刀剣を語れるほど真髄を理解できていないが、素人の私好みの現在の刀剣の特徴は以下のとおりとなる。

・刀身に彫が入っている。

・刃文が肉眼で識別できる。

・鎺(はばき)のデザインが良い

・銘の筆致が素人目に見て上手い。刀鍛冶には書道の腕前も必要だと思った。

・目貫の装飾が華麗。


 本日特に心に残った展示は、月山清氏の【大和国住月山貞利彫同作(花押)】、以前に見た作刀に関するDVDに登場していた刀鍛冶は多分この方のお祖父様だと思う。

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 1階にはドリンクの自動販売機が設置された休憩コーナーがあり、旧安田庭園を見ながら足休めをした。数日後の1月22日に東京で大雪が降り交通機関等に影響が出たが、雪景色の庭園はとても美しかっただろう。、



 開館日に鑑賞した当館の印象は、大変良いものだった。

自分は刀剣女子にはならないと思うが、今後は他の美術品と同様に刀剣の魅力も味わいたいと思う。今後も当館で興味をそそられる展示がされる時は足を運びたいし、可能であれば一度くらいは真剣をこの手に取ってみたい。

近くの江戸博やすみだ北斎美術館、旧安田庭園の四季の移り変わりとあわせて楽しむ日がこれから定期的に訪れるだろう。


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by nene_rui-morana | 2018-02-10 17:56 | 東京スカイツリーの町から | Comments(0)

趣味の史跡巡り、美術展鑑賞などで得た感激・思い出を形にして残すために、本ブログを立ち上げました。心に残る過去の旅行記や美術展見学記なども、逐次アップしていきたいと思います。


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