刀剣博物館 開館50年にわたる寄贈名品展


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     [見学日] 平成27年3月17日(金)     [会 場] 刀剣博物館



 日本を代表する日本刀の殿堂・刀剣博物館、名前はもちろん知っていたが、足を運ぶ機会はなかった。

 周知のように同館は、今年3月で渋谷区代々木での活動を終了し、来年1月に東京スカイツリーの御膝元、江戸東京博物館に程近い墨田区内の旧両国公会堂跡地にリニューアルオープンする。

 「代々木感謝祭」と銘打った現地最後の展覧会が、正月明けから3月末日まで開催された。日本刀の知識・関心は十人並み以下だが、至宝の数々が一挙に公開されるということで、代々木での鑑賞はこれが最初で最後となるので、記念に足を運ぶことにした。

 実はそれに先立ち、静嘉堂文庫美術館の日本刀展覧会も見に行ったのだが、居並ぶ名刀に圧倒されつつも、今の自分には展示解説だけでは見どころは分からない、もっと勉強しなければという現実を痛感した。日本刀を出展した美術展を特集したテレビ番組を見たり、偶然にも3月上旬に日本刀鑑賞の見どころを紹介する講座を受講する機会も得たので、その後に会期終了直前の表記展覧会に赴いた。

 この界隈を訪れるのは初めて、昼食は眼に入ったカレーショップでとった。館の立つ場所は交通量の多い甲州街道から少し入った閑静な高級住宅街の一角、2階に上がって料金を払い、見学を開始する。あまり広くはない展示室にずらりと並んだ刀剣や拵に心は踊った。

 展示室はあまり広くはないが、居並ぶ名宝の数々はさすがに圧巻、今回は当館が所蔵する国宝3点が公開されていた。室内はかなり多くの人が名宝に見入っていて、外国人の姿も見られた。

作品後の名は寄贈者・収集者です。



 多少の指南は受けたとはいえ、まだまだ日本刀の真髄を理解できる域には達していない。それでもやはり、良いものは良いと感じる。視線や角度を変え、作品に光をあてながら鑑賞した。

【刀 銘 村正】(高松宮宣仁親王、室町時代後期)は、さすがに風格が感じられた。

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【太刀 銘 真則】(尾津喜之助、鎌倉時代初期)は、ユニークなデザインに注目した。

【太刀 銘 国行(来)】(藤原乙安、鎌倉時代中期)は国宝のオーラがあふれる気品ある逸品、羽文の美しさや印象的な樋中三鈷杵付剣の浮彫などは圧巻、華麗な装飾は初心者も魅了する。

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 同様に、【太刀 無銘 福岡一文字】(ウォルター・コンプトン)も比較的はっきりした華麗な刃文が初心者の眼をひく。

【太刀 銘 国安】(篠原三千郎、鎌倉時代初期、重要美術品)にも注目した。じっくり見ると羽文が印象的、上部にラインが2本入っている。これが何なのか聞きたかったが、あいにく学芸員が不在、リニューアル後にお預けとなった。

【太刀 銘 兼永】(木村篤太郎、平安時代後期、重文)は、プヨプヨした柄に触れてみたくなる。鮫皮といわれているが、実際はエイの皮らしい。



 刀と同様に、刀装具などの展示も素晴らしかった。

 【堅木造四霊文腰刀拵】(藤沢乙安)や【変り塗鞘小さ刀拵】(尾津喜之助)は、江戸の職人芸の集大成と呼ぶに相応しい逸品である。



今回は写真撮影も許されていた。自分もスマホで何枚か撮ったが、全体的にピンぼけしてしまい、貴重な機会を生かせなかった。

同じフロアーには、小さいがショップも併設されていた。傍らのソファーで足休めをしながら、テーブル上の寄せ書き帖に目を通すと、日本全国はもちろん、外国からも見学者が訪れていることが分かった。「両国に移転した後も必ず行きます。」との書き込みも何件もあった。

 先述のとおり、まだ刀剣類の魅力を充分に堪能はできないが、本展覧会を鑑賞できた意義は大きいと感じる。当館の代々木での鑑賞は今回が最初で最後となってしまったが、両国に移転後は近くの江戸東京博物館やすみだ北斎美術館、たばこと塩の博物館とあわせて、ハシゴすることになるだろう。今後は鑑賞とあわせて刀剣類の勉強を進めていきたい。



 館を出た後、バスで渋谷方面へと向かった。頻繁に訪れている渋谷とこんなに近かったのかと、驚きと少々の後悔を感じた。

 


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by nene_rui-morana | 2017-12-11 21:35 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

趣味の史跡巡り、美術展鑑賞などで得た感激・思い出を形にして残すために、本ブログを立ち上げました。心に残る過去の旅行記や美術展見学記なども、逐次アップしていきたいと思います。


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