ベスト・オブ・ザ・ベスト


f0148563_15230651.jpg



 
[見学日]
 2015年4月29日
 (水)※昭和の日

[会 場]
 ブリヂストン美術館


 表記展覧会については事前情報が得られず、見る予定はなかった。

 4月29日に太田記念美術館の広重・清親の展覧会を見るために表参道に行ったら、何と展示替えで休館、GW中によもや休みはないだろうと確認しなかった痛恨のミスに唖然とする。


 しかし時間はまだ昼過ぎで充分あるので、瞬時に気持ちを切り替えて、別の展覧会に足を運ぶことにした。つい先刻、地下鉄構内で表記展覧会のポスターをちらと目にしたことを思い出し、とって返して日本橋へと向かった。


 ブリヂストン美術館は自宅からのアクセスは良いのだが、これまであまり足を運ぶ機会がなく、一昨年のカイユボット展が自身最初だった。当館は他の美術館ほど広報活動をしていないのかもしれず、展覧会の情報が得にくかったのが原因かもしれない。


 本展覧会をもって当館は、ビル新築工事のために長期休館に入る。

 現地に到着すると、屋外までチケット購入の行列ができていた。


 第1室の展示は「ブリヂストン美術館の歩み」、個人的にも興味をそそられる内容でじっくり見た。


 タイトルに相応しく、本展覧会の内容は多彩で非常に充実したものだった。

 日本の洋画、20世紀美術、等々、見応えのある展示に心は高揚し、自分にとっては想定外の素晴らしいサプライズとなった。


 第3室の「古代美術」では、ギリシアの【ヴィーナス】や、【アッティカ黒絵式】と【アッティカ赤絵式】の作品、ローマの【モザイク断片(牧神頭部)】などが、心に残った。


 第4室の「印象派の誕生」の作品には、日本人ならやはり共鳴を覚える。

 中でも、現在、上野で大規模な展覧会が開催されているクロード・モネは、日本を愛し日本人が愛する画家、モネが描く睡蓮は日本人の心を揺らす。【アルジャントゥイユの洪水】【雨のベリール】など、モネが描く水は本当に素晴らしい。


第5室の「印象派と象徴派」の展示も、心に残った。

 ポール・ゴーガンの作品は、点描とジャポニズムの影響が印象的だった。

 フィンセント・ファン・ゴッホの【モンマルトルの風車】には、やはり注目してしまう。


第6室と7室に渡って展示されている「日本の洋画」も、本日の目玉である。

 青木繁の【海の幸】は最大の注目作品、一度見た後も再三引き返し、何度も見直した。文句なし、見る者の心を惹きつける輝かしいオーラを放つ名品である。館内のテレビには関連番組が放映され、こちらも良き指南となった。今回この作品を見られたことは、特に大きな喜びとなった。

 遠目から見てもすぐにそれと分かる画風の作品にも大感激、作者は我が藤田嗣治、【猫のいる静物】【ドルトーニュの家】ともに、藤田らしい心に残る作品だった。


第9室の「セザンヌとビカソ」も、日本人はそそられる。

 ポスター等に使われていた【腕を組んですわるサルタンバンク】や【画家とモデル】の他、ピカソ作品は全て素晴らしい。数点展示された作品は画風もモチーフも違うが、それぞれ違った魅力がある。

 この室には他に、ジョルジュ・ブラックの作品も展示されていた。


「20世紀美術」では、アンリ・マティスの【石膏のある静物】、やはり大好きなワシリー・カンディンスキーの【二本の線】などが、嬉しい展示だった。

 ラウル・デュフィは、この少し前に丸善で開催されていた即売会で見た作品で注目した画家、本日の【静物】【オーケストラ】も私好みの作品だった。昨年に都内で展覧会が開催されたが、多忙で足を運ばなかったことが悔やまれる。


 「戦後美術」では、初めて知ったジャン・フォートリエの【人質の頭部】が心に残った。


 上記以外にも、展示室にはそうそうたる面々が名を連ねていた。

 ロダン、マネ、シスレー、モロー、ルノワール、ルドン、シニャック、モディリアーニ、モンドリアン、ルソー、モンドリアン、ローランサン、日本人では、黒田清輝、藤島武二、小出楢重、佐伯祐三、安井曾太郎、等々、当館の歴史と底力を実感できる展覧会だった。

 展示作品の他、当館の歩みについても詳しく解説されたカラーのパンフレットが配布されたのも嬉しかった。

 しばらく休館となるのは寂しいが、他所での巡回展が実現することを願っている。

 そしてもちろん、リニューアルオープンした時は必ず足を運びたい。










[PR]
by nene_rui-morana | 2015-09-27 15:35 | 2015年 | Comments(0)