【翠玉白菜】との対面

 平成館での故宮博物院展の会期は九月までだが、標記展示は七夕まで、門外不出の秘宝であり今の自分は台北まで赴くことは不可能なので、何としても見逃せない。東博のホームページでは3~4時間待ちとも報じられ、ため息が出たが、何とか時間を作れた7月2日の水曜日に会場に足を運んだ。
 平成館へは待ち時間なく入れたので、まずはこちらを見学して閉館間際にお目当ての待ち列に並ぶことにした。
 入場時には平成館の特別展に再度足を運ぶつもりはなかったが、見学を進めるうちに、とても本日だけでは見きれないことを痛感し、後日再び来ることにした。
 かなり混雑していた平成館会場内で予想もしないアクシデントに遭遇する。前列の中年女性がふいに振り向いた際に私の顔にぶつかり、眼鏡のフレームが折れレンズも破損、その人は「大丈夫ですか。」と声を掛けながらも人混みに紛れ逃げてしまった。今月はボーナスが出るとはいえ、二万数千円の不測の出費は自分には痛い。

 午後7時15分を過ぎた後、平成館から本館方面へと向かう。平成館に入りがけ時の長蛇の列に比べると列はかなり短くなっていたので、やや安心して最後尾に並んだ
 さてチケットを用意しておこうと荷物や財布の中をあちこち探すが、どうしても見つからない。先刻の眼鏡のトラブルの時にでも落としたのだろうか。つくづく今日はついてないなと思ったが、何としても今日見なければもう日がないので、買い直しても仕方ないとそのまま並び続けた。
 列が建物内に入った時、係員の方のチケットを紛失した旨を話すと、チケットを購入した店や半券の色・購入金額などを聞かれ、再発行していただけた。感謝、感謝。

 本館に入った後も、入口横の部屋(大型テレビに関連映像放映中)にもロープを張って人員整理していて、まだまだ時間がかかりそう、ようやく会場の第5展示室に入ると、その中にもロープが張られていて長蛇の列、さすがに唖然とした。ロッカーの中に文庫本を入れてしまったことを後悔した。こちらの室内にも大型スクリーンが3箇所設置され、展示作品を紹介していた。

 やがて彼方に、作品が垣間見えてきた。双眼鏡を使い、角度を変えて必死に見える位置を探した。
遠目に見ても、スポットライトに輝いた姿?はまばゆいオーラを放っている。興奮に胸をふくらませながら、一歩一歩近づいていた。

 いよいよ仕切られた展示スペースへと入る。第一列目は歩きながらの鑑賞、その後は二列目以降で立ち止まって見ることができた。台湾へは二十年近く前に一度訪れたが、故宮でこの作品を見たかどうか、記憶は定かではない。
 「思ったより小さいね。」と傍らの初老の御主人が奥様に話しかけていた。私も何度か周囲を廻りながら、人垣の合間に必死にビューポイント?を探し、場所を変え角度を変えて見入り、必死にバッタと
を探した。
 翠玉という硬い石材を、本来持っている色の違いを生かしてここまで完璧に彫り上げた職人芸に感嘆、それを実現させた中国皇帝の強大な力も肌で感じる思いがした。

 もっとゆっくりと心行くまで見ていたかったが、既に夜も遅く空腹と疲労は限界に達し、明日も仕事があるので、名残りを惜しみつつ会場を出た。
 出口付近のショップで絵葉書等を記念に購入した。
 【翠玉白菜】から得た感激は計り知れないが、いざまとめてまたらそれはほとんど記せず、経過報告となってしまった。しかしこの作品については多くの方が賛辞を寄せ、テレビで特別番組も放映されたので、解説はそちらにゆずることにした。
 次回いつ海外に行かれるのか現時点では皆目見当もつかないが、いつか必ずまた台北を訪れ、故宮で再会する夢を持ち続けたいと思う。
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by nene_rui-morana | 2014-07-14 10:36 | 展覧会・美術展(東洋編) | Comments(0)

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