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花鳥画-中国・韓国と日本-

[副 題] 平城遷都1300年祭特別展

[見学日] 2010年11月2日(火)

[会 場] 奈良県立美術館

 興福寺を出て、バス通りを渡り、向かったのが表記会場、奈良に到着してから情報を得て、花鳥画は好きなのでぜひ見ていこうと思った。
 チケットを購入し、ロッカーに荷物を預ける。館内には机と椅子が設置された学習室(休憩室)もあった。
 会場は1、2階に分かれ、2部構成となっていた。

 《第一部 唐・統一新羅の花鳥画・花鳥文様と日本での受容・展開》では、7世紀から12世紀くらいまでの作品を展示、当時の中国は唐、朝鮮半島は統一新羅の時代だった。花鳥の装飾を施した碗、鏡、容器などを展示、過去に訪問した西安あたりの出土品を見てどこか懐かしく感じた。9月に訪れたばかりの慶州・雁鴨池の出土品もあり、文化の伝播を自身肌で感じることができて嬉しく思った。
 個人的に気に入った作品は【螺鈿花鳥文八花鏡】、作品名には自分の好きな要素が凝縮している。

 《第二部 宋・元・明・高麗・朝鮮王朝の花鳥画と日本での受容・展開》では、13世紀~19世紀くらいの作品を展示、一部伝承だが作者名も紹介されていた(外国人は知っている人はいなかったが)。展示もグレードアップし、《水墨花鳥画》《歳寒三友、四君子》《院体花鳥画(小画面)》《草虫画》《大画面花鳥画》の5つのコーナーで中国・朝鮮・日本の作品を紹介、日本の絵師がどのように外国の作品を吸収していったのか、それなりに理解できるような気がした。特に椿や鶴の表現には、感銘を受けた。
 俵屋宗達、狩野探幽、狩野元信、等等、お馴染の面々の作品をここで見ることができて、とても嬉しかった。長谷川等伯の秋草の表現には、やはり魅了される。
 最も感激したのは何といっても我が伊藤若冲の2作品【糸瓜群虫図】【玄圃瑤華】、蔦や小動物の描き方は絶品、それほど大きな作品ではないがひときわ輝かしいオーラを放っていた。ひと通り見終えた後に作品の前に戻り、繰り返し何度も見入った。

 通常は訪れることができない関西の美術館に足を運び、大好きな若冲作品その他を見られた喜びもひとしお、展示規模も周辺観光の合間に立ち寄るにはちょうどいいと思った。ただし、入館料は少々高いのではと感じた。
by nene_rui-morana | 2010-12-03 20:06 | 平城遷都1300年巡り | Comments(0)

趣味の史跡巡り、美術展鑑賞などで得た感激・思い出を形にして残すために、本ブログを立ち上げました。心に残る過去の旅行記や美術展見学記なども、逐次アップしていきたいと思います。

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