幕臣たちの文明開化

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       [副 題] 企画展 明治改元150年

       [見学日] 平成30年6月8日(金)


       [会 場] 郵政博物館・企画展示場



スカイツリータウン内にある郵政博物館には、移転間もない頃から何度か足を運んだが、記事がアップできないままになっている。

 しかし、表記展覧会には節目の今年に関連した内容なので、多忙の折、頑張ってまとめた。

 当日仕事だったが午後は休暇をとり、同じ建物内にあるレストランで昼食をとった後、会場に入った。

 企画展示場は、常設展スペースを奥に入った一角にある。フラッシュをたかなければ写真撮影もできた。

当館には、推理小説等で有名な「ブラックペニー」や、切手マニアが多かった自分の世代では忘れることのできない「見返り美人」「月に雁」などがあるが、本日は予定が入っているので常設展の見学は見合わせた。ただし、後藤新平の書簡だけは見た。逓信大臣を務め、初代通信文化協会総裁にもなっている。



★幕末

 まず目に入ったのは、ペリーが来航した時にもたらされた【エンボッシング・モールス電信機】、傍らには【模型】もあった。対面には【地球万国方図(複製)】が掲示されていた。

 様々な展覧会で目にした『ペリー日本遠征記』は、1856年刊行版が展示されていた。原書名は【Narrative of The Expedition of an American Squadron to the China Seas and Japan】であることを知った。

 次いで、林子平の【三国通覧記】、【デイニエ電信機】、包教という人物の測量日記、天才にして奇人・佐久間象山の肖像写真などが目に入る。象山は墨田の英雄・勝海舟の年上の義弟である。

 旧幕臣で明治政府に重用され、逓信大臣も務めた榎本武揚が明治24(1891)年に記した書軸【琴中悟り得て能く趣き無く酒裏参頠天に酔わず】にも注目、彼は晩年、現在の墨田区内に隠棲し、よく馬で通った旧木母寺近くに銅像が建っている。

 【長崎居留地坪数絵図】【函館分間絵図】【下田港見取絵図】等々、新たな時代の幕が明けて諸外国との通商の窓口となった町の地図には注目した。

 日本の郵便制度の生みの親・前島密関係では、刀や脇差、鞘、裃、旅行記の草稿などが展示されていた。当館では以前、前島に関する企画展が開催され、郵便事業以外でも多大な功績を残していたことを知り、大いに感銘を受けた。その時の感想も未だまとめていないが、前島の生涯について少し調べて早くアップしたいと思う。



★維新

 髷を結った若き福澤諭吉の写真とあわせて、【西洋事情】が展示されていた。

 展示作品と同じか否かは不明だが、【親子内親王御降下行列図】は江戸東京博物館の特集展示で見たことがある。

 新たな首都・東京の地図【東京地本】も見られた。

 肖像写真と共に書額などが紹介されていたのは、有栖川野宮熾仁親王や三条実美などのVIP、前島密の書簡も見られた。



★文明開化

 時代は明治へと移り、郵便を含めた多くの近代的な制度が導入された。三代歌川広重が描いた開化浮世絵を含めた様々な展示は、新時代を息吹を今に伝える。

 情緒あふれる光線画で明治初期の景観を描き、「最後の浮世絵師」として人気と評価が高まっている小林清親は、現在の江戸博を含めた地にあった幕府御蔵屋敷詰めの武士の家に生まれた。本展には【常盤橋内紙幣寮之図】が展示されていた。近くには、渋沢栄一の肖像写真と前島密宛書簡が展示されていた。

 栗本鋤雲は幕末に軍艦奉行や外国奉行を歴任し、徳川慶喜の弟・昭武の欧州外遊にも随行したが、新政府には出仕せず新聞界に身を投じ、現在の墨田区内石原に住んだ。鋤雲が主筆をつとめた「郵便報知新聞」関係の展示、【郵便報知新聞発行の趣意書】【郵便報知新聞綴】は、【東京日々新聞】と共に、自分にとっては特に心に残る展示だった。

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 紆余曲折を経て現在の「読売新聞」「スポーツ報知」へとつながる郵便郵便新聞の本社が両国にあったことを【東京名所両国報知社図】で知った。

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 同じく幕臣だった成島柳北も維新後はジャーナリズムに身を置き、現在の隅田公園にほど近い地に住んだ。

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 当然ながら本章にも、書簡その他、前島密関係の展示はたくさんあった。

 伊藤博文と大久保利通の肖像写真の下に展示されていたのは【西南戦争時の電報】、読めることもあり、臨場感を覚えた。

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≪感想≫

 比較的小規模な展覧会だったが、内容は充実していて良い展示が揃い、見応えがあった。地元・墨田に関わる展示も多く、地域の文化施設としての責務がしっかり果たされていると感じた。

 明治150年の今年に相応しい展覧会で、前期は見られなかったが足を運ぶことができ、嬉しかった。

 もっとゆっくり見たかったが、後に予定があり、ある程度見て会場を出た。その後は同じ墨田区内の「すみだ北斎美術館」の企画展を見た。

その後は、幸い天候が良く日暮れが遅いので、墨田区南部にある展示で紹介されていた人物ゆかりの地などを数か所、巡った。


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# by nene_rui-morana | 2018-06-11 13:10 | 明治維新150年関係 | Comments(0)

運慶 後期

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[副 題] 興福寺中金堂再建記念特別展


[見学日] 2017年11月17日(金)


[会 場] 東京国立博物館・平成館



 知人と見に行った表記展覧会の前期は大変素晴らしかった。わずかだが展示替えがあり、後期には【重源上人坐像】が出展されるとあっては、行かずにすむわけはない。

 しかし、10月末にひいた風邪がなかなか抜けず多くの展覧会のキャンセルを余儀なくされ、気が付けば会期も終了間近、必死で調整して何とか時間を確保、当日は午前中は仕事をして職場から会場へ向かった。

 今回は京成電鉄を利用、上野駅から道中のビル内の階段を上がり外に出る。通常は四季の移ろいを感じる機会の少ない身には、上野の山の色づいた銀杏には心癒される思いがした。目の前には長蛇の列、『怖い絵』展待ちは90分待ちとのことだった。



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# by nene_rui-morana | 2018-06-03 16:53 | Comments(0)

 本願寺を出た後、晴海通りを勝鬨橋へと向かった。道中に「軍艦操練所趾」の説明板が立っていた。

 橋詰にある「かちどき橋の資料館」に入り、関連展示や映像を見た後、勝鬨橋を往復した。

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 橋名の由来は小学校時代に先生に教えてもらった。両親より祖父母に近いの年代の方なので、多分もう天国に旅立たれただろう。同じ頃に社会科の授業で跳ね上がるカラー映像を見た記憶がある。

 父が生まれた昭和15(1940)年完成で、交通量の増加により昭和45(1970)年を最後に開閉は行われていない。時を同じくして、かすかに記憶が残る都電も次々と廃止されていった。

 若き日に実家の仕事の関係で連日この界隈に自転車で来ていた母は「橋が上がると20分近く待たないといけないので、ああ今日は運が悪いなと思った。」と当時を回想する。生前の父も上がった勝鬨橋を見たし、都内を走る蒸気機関車にも乗ったと話していた。「両方とも珍しくもない、どこがいいんだ。」と呆れていたが、失われた日常生活は後世には貴重かつ羨ましい経験となる。



 その後は、聖路加国際病院がある明石町を、説明板を見ながら散策した。

 周知のとおり、ここはかつての外国人居留地、ガス街灯柱や煉瓦塀、築地カトリック教会などが残っている。太平洋戦争末期の東京は、相次ぐ空襲で甚大な被害を被ったが、聖路加国際病院のようなアメリカ関係の施設がある地域や、旧岩崎邸など戦後に接収できそうな建物がある場所には、焼夷弾は落とされなかったと聞く。

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 地図を見ると、この界隈では近世以降、魅力的な歴史が刻まれている。

先程の勝鬨橋に近い月島に10年余り住んでいた知人がいて、「本当にあのあたりは良かった。築地は午後3時を過ぎると美味い海産物が安くなるし、町にも歴史がある。でも最近は町並みが変わってしまって残念。」と話している。

開発が進む前の景観を見る機会はなかったが、今でも街歩きは十分に楽しめる。本日はもう時間がないが、後日また、対岸の月島とあわせて、ゆっくりしっかり散策したい。自分なら丸一日かけても足りないかもしれない。



駅へと向かう道中の区営施設内にカフェがあったので入り、水分補給と足休めをした。



新富町から有楽町に出て、5時に予約しておいた店で家族と合流、ステーキやサラダのディナーをいただく。誕生日プレートが出されて時はBGMも流していただいた。



 ちょうど30年前の5月18日が、昭和最後の誕生日となった。そして今年の5月18日は、平成最後の誕生日となる。

 今さら祝う年でもないが、今年はまずまず良い誕生日を過ごせた。一つ残念だったのは、以前に家族からプレゼントされたお気に入りの扇子を落としてしまったこと、本願寺本堂で気がつき、歩いた箇所を探したが見つからなかった。

 本稿をアップした時点で、運気は誕生日より低下している。小さくはない問題や悩み事も抱えている。

 新元号最初の誕生日は、少しでいいから今より満ち足りた気持ちで迎えたい。

 


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# by nene_rui-morana | 2018-05-29 21:54 | 明治維新150年関係 | Comments(0)

 迎賓館赤坂離宮の見学を終えた後、四谷駅へと戻る。時刻は午後2時を過ぎていた。

 地下鉄を乗り継いで、次の目的地・築地へと向かう。



 先ずは、築地場外市場を少し見学、平日の午後ということもあり、テレビで見た時ほどの人出ではなかったが、それでも外国人を含めた多くの人が店先を見ていた。

 自分ももっと時間をかけたかったが、本日は買物ができないので軽く流して見るだけにとどめ、楽しみは後日に回すことにした。

 さすがにお腹が空いてきた。本日のディナーは早い時間に予約を入れてあるので、昼食は好物のお寿司を立ち食いの店で少なめだが美味しくいただいた。



 続く目的地は築地本願寺、こちらもかねてから訪問したいと思っていたところ、現在の建物は昭和10(1935)年竣工、和洋折衷の本堂は荘厳で気品がある。

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 先ずは入口脇の酒井抱一の墓の前で手を掌わせた。「たくさんの素晴らしい作品を後世に残してくれてありがとうございます。多くの美術ファンが貴方の作品に魅せられています。」と御礼を気持ちをこめて。間新六や土生玄碩らの墓石が並んでいた。

 続いて本堂前で記念撮影した後、中に入り、本尊の阿弥陀如来立像に焼香・手を掌わせた後、堂内で小休憩、ここにあるパイプオルガンもよく知られている。

次の予定もあるので、こちらの滞在も本日は短めにした。

 境内には親鸞聖人の銅像がたっていた。

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# by nene_rui-morana | 2018-05-28 22:08 | 明治維新150年関係 | Comments(0)

 平成30年5月18日金曜日、また一つ年齢を重ねる。毎年この時期は、職場では前年度の決算や新年度準備などがたてこみ、年に一度の大切な日の過ごし方の計画をたてる余裕がない。以前には直前のGWにほぼ毎年旅行に行っていたのでそれが代替?になったが、今は遠出が不可能な生活環境となっている。

 今さら祝う年でもないが、大雨にでもならない限り、この日を通常とおりに過ごしてはやはり悔いが残りそうなので、振替休暇をとって都内のかねてから行きたいと思っていた場所に足を運ぶことにした。


 朝食をとり、11時少し前に自宅を出発、バスと地下鉄を乗り継いで四谷で下車、予約を入れた最初の目的地・迎賓館赤坂離宮を目指す。今より少し若い頃、この地の語学スクールに一時期通っていた。当時はJR線を利用し、記憶に残る町並みとはずいぶん変わったように思うが、それでもやはり懐かしい。

 駅で聞いたとおりに進むと、ほどなく前方にあの瀟洒な正門と建物が見えてきた。

 西門に回り、手荷物検査を受けた後、第2事務棟内のロッカーに荷物を預け、案内のDVDを見ながら汗をとり、本館へと向かう




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# by nene_rui-morana | 2018-05-27 17:36 | 明治維新150年関係 | Comments(0)

二件の訃報に接して

誕生日の前後に、二件の訃報に接しました。

幼き日、カレーのCM等により、アイドル時代の西城さんのファンになりました。毎週ほぼかかさず見ていたテレビ番組にも、よく出演されていました。

後に歌謡曲が好きでなくなりましたが、西城さんの活躍を見ながら同じ時代を生きてきました。

追悼番組で若い頃の映像を見て、あらためて、歌唱力がありダイナミックなパフォーマンスも絶品だったと感じています。


小学生の頃に放映され、その後の人生を決定づけられるほど大きな存在となったテレビ番組に、星由里子さんが出演されていました。控えめだけれど芯が強い女性像が持ち味だと自分は思っていますが、このドラマでは年の離れた夫を尻にひく勝気な後妻の役を、あの美貌で演じられました。世代の近い父は、ファンというわけではありませんが「美人だし演技も上手い。」と言っていました。

自分にとっては忘れることのできないこの番組の、メインキャストの多くが、旅立たれました。


時代を牽引した方の訃報に接する度に、自分の中でも幕が下りたことを実感します。

つつしんで、ご冥福をお祈りします。


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# by nene_rui-morana | 2018-05-19 21:53 | Comments(0)

2018年5月18日

 私事で恐縮ですが、本日、年齢を重ねました。

 職場でも家でもやるべきことはたくさんありますが、一年に一度のこの日を普通に過ごすのは少々悔しいので、今日は振替で休みをとりました。

 朝はいつもより少し遅く起き、先ずは予約をしておいた赤坂の迎賓館に行きました。かねてから見学したいと思っていたので嬉しさはひとしお、予想にたがわぬ素晴らしさで感激しました。

 その後は地下鉄に乗り、築地場外市場で好物の寿司の昼食をとった後、築地本願寺でこれも以前から切望していた敬愛する酒井抱一の墓参をしました。

 勝鬨橋を往復し、旧外国人居留地界隈を案内表示を見ながら散策し、有楽町に出ました。

 夕食は予約しておいた誕生日特典のある店で、洋食、サワー、バースデイプレートで、美味しく祝ってもらいました。

 今の自分にとっては、満足できる誕生日だと思います。

 写真も撮りましたが、明日は仕事なので、アップは後日とさせていただきます。


 なお、今年は明治維新150年目、近代史を専攻した自分としては特別な年なので、カテゴリを新たに作り、本稿も含めての多少コジツケ内容もこちらに入れたいと思います。


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# by nene_rui-morana | 2018-05-18 22:38 | 明治維新150年関係 | Comments(0)

運慶 前期

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[副 題] 興福寺中金堂再建記念特別展


[見学日] 2017年10月22日(日)


[会 場] 東京国立博物館・平成館


 表記展覧会が告知された時の喜びは並々ではなかった。

 運慶作品には、金沢文庫その他で開催された展覧会や奈良旅行の際に何度も接しているが、これだけの名品が一堂に会する機会は滅多にない。自分が外せるわけはない。

 当日は近くの東京都美術館で開催中の『ボストン美術館の至宝展』を見た後に知人と合流、平成館へ入館後、休憩コーナーで軽くお菓子をいただき、2階会場へと向かった。

  ※作品名の前のローマ字は、Jは重文、Kは国宝を表します。後方の()内は所蔵、無記入は興福寺所蔵です



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# by nene_rui-morana | 2018-05-09 22:10 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

 こちらも久々の訪問、最近は開花の時期が少し早まっているようで、GW中に満開になりました。そのためか大変な混雑で、入園待ちの行列が長く本郷通りにのびていました。
 薔薇は本当に綺麗でした。
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# by nene_rui-morana | 2018-05-08 09:28 | 季節の風物詩 | Comments(0)

 久々に見た牡丹、爽やかな五月晴れの下、見事に咲き誇り、清々しい気分を満喫させてもらいました。

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# by nene_rui-morana | 2018-05-07 10:05 | 季節の風物詩 | Comments(0)

★第二章 絵と写真との出会い

 本章のスタートは幕末から明治初期に描かれた浮世絵、多くは過去に見ている。歌川芳藤作【開化旧弊興廃くらべ】はとても楽しく、時代を表すという点からも興味をそそられた。


 古写真好きの自分には、【東京名所写真帖】【写真帖】などの展示はこたえられない。

 一方で、これらの写真が面影を伝える江戸時代に制作された【東都歳時記】や広重の風景版画なども、もちろん大好き、あわせて見られた感激は計り知れない。

 明治期の人物画は、「浮世絵と写真の折衷作」といった印象を受けた。

 【故内務(郷)卿贈正二位右大臣大久保利通公肖像】【高貴徳川継絡之写像】は江戸博がたつこの地で生を受けた小林清親の作品、彼は幕臣で、明治維新後は徳川家の転封に従って一時静岡に行っている。

 横浜での展覧会で感銘を受けた五姓田芳柳や渡辺幽香の作品も出展されていた。かの高橋泥舟が賛を寄せている作品もあった。


 国貞の【江戸名所百人美女】も大好きなシリーズ、ぜひ全部を一度に見たい。パネル展示されていた一眞の【凌雲閣百美人】はこれに触発されたのだろう。

 酒井抱一編【光琳百図】【光琳百図後編】【乾山遺墨】も出展されていて、大変嬉しかった。

 松平定信が政治家として優れていたかは疑問があるが、【集古十種】の編纂は高く評価する。


 後半には、横山松三郎が撮影し高橋由一が彩色した写真が登場する。雄大なパノラマ写真もあった。これらの撮影を命じたのは太政官少史・蜷川式胤、彼が刊行した【観古図説】(個人、当館寄託)も展示されていた。

 【国華余芳 写真帖】(国立印刷局 お札と切手の博物館)は、1879(明治12)年に大蔵省印刷局が行った古美術調査の成果物、こちらも多分見たことがある。関西の寺社や日光など、自身の記憶と重ねて熱心に見入った。太平洋戦争末期の空襲で焼失した名古屋城の天守などは、写真という媒体のありがたさを実感させられる。



★第三章 泥絵・ガラス絵・写真油絵-時代が生んだ不思議なモノ-

ガラスケースに司馬江漢の【西旅旅譚】と葛飾北斎の【画本彩色通 初編】が展示されていた。両名とも洋風画作品に取り組んでいる。

 続いて、幕末~明治期に描かれた西洋画・油絵を堪能した。もちろん、国貞の弟子・歌川貞秀の作品も展示されていた。


本章で注目したのは「ガラス絵」、ガラスの裏から通常とき逆の手順で塗り重ねたもの、伊藤若冲が裏彩色を用いていたこいたことは知られているが、明治期には引き手金具やビーズ皿などにガラス絵が見られる。

 かの横山松三郎は「写真油絵」が始め、同門で米国留学中に着彩写真に出会った2代目鈴木真一と共に研究を重ねて完成させた。印画紙の表面の画像だけを薄く残すように裏の紙をはがし、そこに裏から油絵具で着彩するというもの、他の写真師と同様に絵心のあった横山だからこそ成功した技法だろう。

 横山の【自画像】(個人)はアイヌを思わせるものがあった。本展覧会のポスターやチラシに用いられた【丁髷の男と外国人】(個人)も横山の手で成る。鈴木も見事な作品を残している。

 横山の弟子でやはり画家でもあった小豆澤亮一は、専売特許条例が施行された8日後の1885(明治18)年7月9日に特許を出願し、10月に取得した。会場には、小豆澤の風景写真や人物写真、広告なども展示されていた。特許の期限は15年間だったが、小豆澤は取得後5年で没し、写真油絵の希望は忘れられた。素人説だが、別のカラー写真の技法が開発されたのも写真油絵が幻となった一因と思う。

 小豆澤は、1887(明治20)年に開催された東京府工芸品共進会の出品作品を写真油絵で再現した。この【小豆澤写真油絵】には、浅井忠、濤川惣助、柴田順蔵(是真)、石川光明、跡見玉枝、正阿彌清二郎ら、そうそうたるメンバーが名を連ねており、見応えがあった。

 展示のフィナーレは、相撲の浮世絵と写真、締めは横綱・白鵬の平成21年11月場所優勝額だった。両国国技館やJR線両国駅で他の力士の優勝額を見ている。佐藤寿々江氏は半世紀に渡って優勝額の彩色を手掛けられてきたが、数年前に引退されるニュースに接した。現在はインクジェットプリントが用いられているとのこと、私が愛する「刷り物」の歴史を体感する展示だった。なお、白鵬関の優勝額は個人所蔵となっていた。



≪感想≫

 冒頭に記したとおり、自分が大好きな浮世絵と写真の二本立て企画である本展覧会は、実に嬉しく有意義なものだった。

 前期には足を運べなかったが、大好きな浮世絵とあわせて、レンズが、カメラが捉えた大好きな19世紀への時空旅行を体感できた感激は、計り知れない。

 例によってアップまでに多くの日数が経過してしまったが、図録を見直しながら本稿をまとめ、実に素晴らしい展覧会だと再確認した。

本展覧会が開催されていた時、恵比寿の東京都立写真美術館は休館していたので、その点でも古写真ファンにはありがたい企画だった。

今後も近場で古写真に関する展覧会が開催されるなら、可能な限り足を運びたい。

なお、当日のメモによると、この日の夕食はポイントを利用してとったようである。


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# by nene_rui-morana | 2018-04-25 14:29 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

[会期] 2015年11月10日(土)~12月6日(日)


[会場] 江戸東京博物館



 自分にとってハズせない要素二つを盛り込んだ表記特別展、行かずにすむわけはない。会場となる江戸東京博物館は、浮世絵と写真のコレクションが充実しているので、期待は大きい。

 ※人名や作品名等は現物は旧字体のものが多いのですが、本稿では原則常用漢字で記します。作品後の()は所蔵者、未記入の所蔵者は当館です。



★プロローグ

 スタートは、江戸前期に制作された【上野浅草図屏風】【邸内邸外遊楽図屏風】、多分過去に見ていると思う。



★第1章 日本の絵と渡来した写真-二つの世界-

 本章のスタートは大好きな歌川広重作【名所江戸百景 亀戸梅屋鋪】、以後も見覚えのある浮世絵の展示が続いた。【】【】など、広重の美人画も出展されていた。

 3枚続きの【7代目市川団十郎芝居姿絵】は我が歌川国貞の師・初代豊国と作、賛は「暫」が桜川慈悲成、「助六」が近くの❝すみだ北斎美術館❞所蔵作品で注目された烏亭焉馬、「男之助」が大田南畝という豪華な面々、本稿執筆にあたり図録であらためて見直すと、実に素晴らしい作品だと感じる。同時に、国貞と葛飾北斎、ひいては酒井抱一は面識があったという自分の中の推論が現実味を帯びてくる。

 広重描く美人画、【名所江戸百景 高輪の秋月】【東都名所年中行事 四月 日本橋初かつを】も展示されていた。


 歩みを進めると、展示は写真へと変わる。

 まず目に入ったのは、上野彦馬らが出版したマニュアル、展示されている初期の写真はサイズが小さい。

 ケースに入った下岡蓮杖の【旧江戸城(スティルフリードルアルバム)より】(日本カメラ博物館)の中の「水道橋」は「THE AQUEDUCT」と表記されていた。

 その後も、蓮杖や内田九一らの写真展示が続く。

 【東京 芝の増上寺・二天門】(川崎市市民ミュージアム)には左下に洋装の九一自身が写っている。話はずれるが、最近、同じく洋装の九一と思われる男性が写された明治初期の別の写真を見る機会があった。場所は現在の都内東部、解説をしていただいた方は「明治の初めは洋服は高かった。経済的に成功していた九一である可能性は高い。」と話されていた。当時の洋服は現代のシャネルのようなブランドだったのかもしれない。

 日本カメラ博物館からは、九一が撮影した江川太郎左衛門、勝海舟、福沢諭吉ら歴史上有名な人物の写真も出展されていた。

 【ニエプス氏写真発明百年記念絵葉書】には、写真功労者として、蓮杖、九一、上野彦馬の肖像写真が、彦馬の写真機と共に掲載されている。これは雑誌『アサヒグラフ』の主催で1925(大正14)年の開催された写真百年祭に発行されたもので、このイベントの情報に他所で触れた記憶がある。

 【東京商工博覧絵 第二編下】は、1885(明治18)年当時の東京の商家の店構えや店頭の様子を銅版画で描いた案内本、九一の死後に営業を続けていた「九一万年堂」ま掲載されている。洋風の画風に店のロゴマークなども入り、近世近代折衷の作品として注目した。

 展示は少し後の時代に活躍した写真師へと移る。フレームや写真裏面等に注目させられる写真も多い。

 【東京九段坂鈴木真一写真館領収書】は写真館案内ロゴ?が印刷された袋も展示、貴重かつ私好みの史料で大変嬉しかった。真一が撮影した【永井壮吉】は四歳六か月の家風、【永井久一郎】はその父、真一館の撮影料は高額だったそうで、若き日にフランス留学もした荷風の実家はかなり裕福で写真好きであることがうかがえる。

 江崎禮二、中島待乳、等々、お馴染みの面々が続く。多くの赤ん坊を写した江崎の複数のコラージュ写真は圧巻、大型の【永代橋】も雄壮で見事だった。

 小川一真も、大久保一翁や福沢諭吉など歴史上の人物や、荷風の家族写真を撮影している。今回、幼い頃の荷風、その両親、弟、祖母の写真を、荷風ゆかりの墨田区内で見られたことは自分ににとって大きな収穫だった。印刷業も手掛けた一真の写真館の割引切符や定価表なども出展されていた。

 日本の写真のルーツは長崎や横浜だが、少し時代が下がると都内の、当館に程近い場所を拠点に活躍した写真師が複数いる。移転はしているが、この後に登場する横山松三郎は両国や上野に、下岡・江崎・中嶋は浅草に写真館を構えた。

 江崎の1903(明治36)年の【年賀葉書】は、江崎と息子・清が挨拶する姿が写真ではなくイラストで描かれ、「明治三十六年一月一日 東京市浅草公園地 江崎禮二 同清」と明記されている。江崎は1890(明治23)年に竣工した「凌雲閣」建設にも尽力した地元の名士だったという。


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# by nene_rui-morana | 2018-04-23 15:25 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

 開催を知った時の決意通り、2016年10月26日(木)に表記展覧会への3度目の訪問を果たした。

 この日も、夢の其一ワールドに酔いしれた。

※作品名後()内は所蔵元、書いていないものは個人蔵です。



 【蓮に蛙図】(メトロポリタン美術館フィッシュバイン・ベンダーコレクション)、【源三位頼政図】、【癸巳西遊日記】(京都大学附属図書館谷村文庫)、【十二カ月花鳥図扇面】(ファインバーグ・コレクション)、【水辺蘆鴨図】、【初荷入船図】(細見美術館)、等々、今回も魅了された作品は数知れない。

 【文政三年諸家寄合描図】(メトロポリタン美術館パッカードコレクション)は自分の中で最高ランクの美術作品となりそうである。


 描表装は其一作品の大きな魅力の一つ、今回も思う存分満喫させていただいた。

 【桜花返咲図扇面】(細見美術館)は、清楚な桜と鮮やかな朱色の虫食い紅葉とのコラボが、実に心憎い。

 【業平東下り図】(遠山美術館)は現代的な描写の富士山が印象深い。


長男・守一の作品が堪能できたのも、本展覧会の大きな喜びだった。

 【石橋・牡丹図】、【秋草に鶉水月図】、父と同じモティーフの【業平東下り図】(細見美術館)、等々、彼の作品も実に素晴らしい。

 【月に秋草図】(岡田美術館)は其一との夢の親子コラボ作品、守一が描いた秋草と描表装は実に味わい深い。


 【白椿に楽茶碗花鋏図】は以前に他の展覧会で3つのモティーフの絶妙の配置に感嘆した記憶がある。所蔵する細見美術館は、京都を訪れた際に前を通ったが未だ訪問は果たしていない。いつになるのか到底分からないが、再び京都を訪れる日があったら、承天閣美術館とあわせて展覧会を鑑賞したい。

 【四季花鳥図屏風】も私好みの作品、本展覧会からしばらくして、所蔵する東京黎明アートルームに足を運んで再会を果たした(記事はいつかアップします、冷汗)。



 本展覧会は、近年とみに其一に魅せられ、大ファンの階段を昇りつめている(?)自分にとっては、心躍る待望の企画だった。予想にたがわぬ素晴らしい作品が目白押しで、月並みながら自分の拙い文章では表現できない。

 見学から長い日数が経過してしまったが、本稿をまとめるにあたって購入した図録を見直して、本展覧会と其一作品の素晴らしさを再確認した。この図録は今後の自分の座右の銘となるだろう。

 今後これだけの其一作品が一堂に介することはおそらくないと思うので、その点でも大変貴重な機会をものにできて、とても嬉しく思っている。各作品と個別に再会する日を切望してやまない。

 なお、感動を共有できる知人と共に鑑賞したのだが、2回目か3回目か思い出せない。

 


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# by nene_rui-morana | 2018-04-16 13:48 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

 表記展覧会の出展作品を完全に近く網羅するには、3度足を運ばねばならないことを最初の見学時に入手したリストで知った。見られる機会が少ない其一の展覧会、もちろん即座に実行を決意した。

 2度目の見学日は長時間が経過していて正確な日時は覚えていないが、会期は2016年10月3日から17日までだった。

※作品名後()内は所蔵元、書いていないものは個人蔵です。



 本日のスタートは【雪中檜に小禽図】、酒井抱一らしい雅で品の良い逸品、落款も魅力的、所蔵者・細見美術館には未だ訪れる機会に恵まれていないが、いつかまた京都行きが実現したら、承天閣美術館の特別展と併せて名品の数々を鑑賞したい。

 鈴木蠣潭(せいたん)作品は、【秋草に小禽図】【大黒天図】が出展されていた。

 しばし、両名の名品を堪能した。

 其一が描いた【抱一上人像】は、おそらく抱一の実際の容貌を最も正確に伝えているだろう。



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# by nene_rui-morana | 2018-04-09 09:57 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(0)

靖国神社の桜

 今年のお花見の締めは、靖国神社にしました。
 この界隈は10代半ばの頃より親しんできましたが、鳥居の中まで入るのは今回で数回目です。
 境内の一部が工事中で見られない桜もありましたが、やはり格別でした。
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 当日は本当によく歩きました。
 境内を出た後、一時期、定期的に通っていた近くの場所を探しに行きましたが、町並みが激変し分からなくなっていました。
 今年の桜には心癒される一方で、歳月の移り変わりも実感しました。

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# by nene_rui-morana | 2018-04-07 14:08 | 季節の風物詩 | Comments(0)

 昼食をとった後、清水門から北の丸公園へ入り、スタートの乾門の正面へと向かいました。
 公園内の美術館で企画展を見た後に再び九段下方面へと戻りました。散策路から見る桜も、また格別でした。
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# by nene_rui-morana | 2018-04-03 22:03 | 季節の風物詩 | Comments(0)

千鳥ヶ淵

 乾門を出た後は、千鳥ヶ淵へと向かいました。
 昔ここに来た時に持っていたのはフィルムのカメラでした。
 満開の桜に抱かれて、しばし陶酔にひたりました。

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# by nene_rui-morana | 2018-04-02 09:20 | Comments(0)

皇居乾通り一般公開

 何年ぶりかで、桜を見に行きました。
 まず足を運んだのは、皇居乾通り一般公開、満開の桜と松・お掘・石垣・城壁とのコラボ、最高でした。

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# by nene_rui-morana | 2018-04-01 15:51 | 季節の風物詩 | Comments(0)

彼岸の中日

 本日は春分の日、彼岸の中日です。

 菩提寺では法会があるので、生憎の天気模様でしたが出向きました。雨天の墓参は、今回が初めてかもしれません。

 今日の東京は本当に寒く、庫裏の中も底冷えがしました。読経の最中に窓外をみると、朝からの雨が雪に変わり、かなり粒も大きくなっていました。

 しかし、つつなく済ますことができ、ほっとています。

 自分と同じく先祖を思い集う人々、墓石に供えられた花、やはり彼岸はここに来なければという気持ちになりました。

桜もほどなく満開を迎えそうでした。

 来月の父の命日には仕事が入っているので来られるか微妙ですが、節目の日には可能な限り、足を運びたいと思います。


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# by nene_rui-morana | 2018-03-21 23:56 | Comments(0)

[会 期] 2016年9月16日(金)


[会 場] サントリー美術館



 鈴木其一の名を初めて知ったのは、2008年に上野で見た≪大琳派展≫、出展されていた作品を見て「この絵師は自分好みだ」と感じた。その後、様々な場所で彼の作品に触れる度に心惹かれていき、今や自分の中で最高の位置をしめている。

 其一の作品は一時期は評価が低く、海外に流出したものも多いので、困難ではあると思うが彼の展覧会の開催の実現を長らく心待ちにしていた。それだけに、本展覧会開催の情報を得た時の喜びと感激は並々ではなかった。本展覧会外の開催の情報を得たので、事前にサントリー美術館の会員になっていた。

  ※作品名後()内は所蔵元、書いていないものは個人蔵です。



序章 江戸琳派の始まり

第1展示室へと入る。最初のコーナーから、見覚えがあり、かつ大変見ごたえのある作品が勢揃い、興奮は高まる。

【朝顔図】(細見美術館)の作者・俵屋宗理は葛飾北斎が師事したともいわれる。

 【桜に小禽図】(細見美術館)は酒井抱一の画、賛は彼と親交の厚かった亀田鵬斎の子・綾瀬である。

【大黒天図】以降展示が続く鈴木蠣潭(せいたん)の名は本日初めて聞いたが、抱一の最初の弟子、其一にとっては兄弟子であり義兄弟(それぞれの妻が姉妹)であるという。【白薔薇図扇面】は当時はマイナーだったこの花を画題に選んでいる点に注目した。【藤図扇面】には<屠龍>の号で「ゆふくれのおほつかなしや藤の茶屋」と師・抱一の賛が添えられている。上品な画風は多くの人に好まれそうだが、26歳の若さで早世した。



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# by nene_rui-morana | 2018-02-25 22:43 | 展覧会・美術展(日本編) | Comments(1)

 標記は静嘉堂文庫美術館で開催されている『錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~歌川国貞展~』の記念講演会、講師は岡田美術館館長・小林忠先生、これだけ役者?が揃ったら、自分が行かずに済むわけはなかった。

 展覧会のチラシで情報を得た時は興奮は最高潮に達し、何とか当日は仕事に当たらないようにと天に祈った。勤務スパンが職場で知らされ、当日は休めることになり一安心、しかし以前に体調を崩してハズせない展覧会を涙を呑んでキャンセルした経験から大事をとって事前に一度、静嘉堂に足を運んだ。

 居並ぶ名品に酔いしれた後、当日の受付方法について聞く。チラシに書かれたとおり、開館と同時に整理券配布とのことで、事前に多くの人が並ぶ可能性も高いと知り絶句、少々ハードなスケジュールとなりそうだが、もちろんトライするつもりだった。館内では飲食が出来ないとのことなので、近くの店に関する情報を聞き、講演開始までの時間の使い方も計画をたてた。小林先生への質問も考えた。

 第3四半期に入り身辺が多忙になり、特に協力団体の代表が次々と出してくる要求に対応に苦労しながらも、当日を楽しみに必死に日々の責務に向き合ってきた。

 いよいよ明日は待望の日と、最近にしては少し早めに帰宅し翌日の朝食の準備をし、目覚まし時計をセットしてバスや電車の時刻も確認した。最後に開館時間の再確認のためにチラシを見て、息を呑んだ。講演は先週の土曜日で既に終了してしまっていた。「自分が休みの土曜日」が念頭にあり、珍しく二週連続で土曜日を休めたことが、裏目に出てしまった。日々の仕事に忙殺して再確認を怠ったことも原因の一つだった。

 全て自分の責任であり後悔後に立たずだが、ささやかな楽しみの計画もたてられないほど忙しない現在の職場環境を、心底恨めしく感じられた。


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# by nene_rui-morana | 2018-02-19 21:53 | 幻の展覧会等 | Comments(0)

オリンピックの男子フィギュアスケートで、羽生結弦選手が彼岸の連覇を達成しました。

昨年11月の怪我以来、心配していた日本人は私だけではないと思います。

ノーミスの昨日のショートプログラムは、仕事のためリアルタイムでは見られませんでした。

本日はテレビの前で天に祈りつつ、ハラハラしながら見守りました。ジャンプが成功するたびに拍手を贈りました。

競技を終えた後の、金メダルが確定した時の、喜びの涙は、今回が彼にとっても特別のものであることを物語っていました。

表彰式でのパフォーマンスもキマっていました。

羽生選手、本当におめでとう!あなたは間違いなく、日本の誇りです!

宇野昌磨選手の銀メダル獲得も、日本にとっては未来につながる嬉しい結果となりました。

公私共にトラブル続きで苦しい毎日を送っている現在の自分に、日本選手の金銀を獲得は、力・慰め、癒しとなったように思います。


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# by nene_rui-morana | 2018-02-17 15:10 | Comments(0)

クラーナハ展示 2

4 時を超えるアンビヴァレンス-裸体表現の諸相

 本章には、クラーナハと言って先ず連想される官能的な裸体画と、それらにインスピレーションを受けたピカソやマン・レイ、マルセル・デュシャンらの作品が展示されていた。本コーナーでも版画作品は署名を探しながら鑑賞した。

漫画のキャラクターには作者特有の個性があり、一目でどの漫画家の作品なのか分かるが、著名な画家の肖像画の多くにもそれは当てはまる。本章の作品あたりから、クラーナハ特有の、艶っぽく蠱惑的でありながらどこかクールな、あの美女が登場する。



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# by nene_rui-morana | 2018-02-13 11:50 | 展覧会・美術展(西洋編) | Comments(0)

クラーナハ展 1

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  [副 題] 500年後の誘惑  [見学日] 2017年1月12日(木)
  [会 場] 国立西洋美術館

 ルカス・クラーナハ(1472年~1553年)の名は、その作品を紹介したテレビ番組で知った。

 表記展覧会が告知された時点では多少興味をそそられる程度だったが、本邦初の大回顧展とのことなので、足を運ぶことにした。


 当日は入館後、まずは入口前のロビーでリレー放映されている≪ルカス・クラーナハの生涯≫を見た。クラーナハの生地クローナハはバイエルン州、生まれた頃の日本は昨今話題の『応仁の乱』の只中、生涯のちょうど折り返し地点となった1517年に宗教改革が起こる。この歴史上の大事件は彼の人生にも多大な影響を及ぼした。

 ※本稿中の作品の作者は、父親のクラーナハは無記入もしくは「クラーナハ」、息子は「クラーナハY」と記します。作品名後の()は所蔵館です。



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# by nene_rui-morana | 2018-02-12 12:30 | 展覧会・美術展(西洋編) | Comments(0)

[見学日] 2013年12月23日(月)

 

[会 場] 国立新美術館


 見学からあまりにも長い時間が経過してしまい、どういういきさつで本展覧会を知り足を運んだのか、もはや思い出せない。

 当時の職場は当日休みだったが、多忙な年末、父の看護の合間に必死に時間を確保したことだけは間違いない。

 ※作品名の後の()内は所蔵館、記載されていない作品はクレラー・ミュラー美術館所蔵です。



Ⅰ 印象派の筆触

スタートは、【藁ぶき屋根の家】(上原近代美術館)と【サン=ジェルマンの森の中で】(山形美術館寄託)の2点のクロード・モネの作品、個人的にはモネと点描はさほど結びつかなかったが、展示作品は点の表現が印象的だった。

 続いて登場したのがアルフレッド・シスレー、これまでに見る機会があまりなかったか見てもあまり気にとめなかったが、今回の展示作品は木々や水の表現がとても良いと思った。特に【舟遊び】(島根県立美術館)は青の表現が心に残った。

 カミーユ・ピサロ作【エラニーの教会と農園】(群馬県立近代美術館)は、以前の作品より細かく密度の濃い筆触になっているという。



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# by nene_rui-morana | 2018-02-11 09:34 | 旧展覧会・美術展(西洋編) | Comments(0)

f0148563_16044079.jpg[副 題]

  新刀剣博物館 開館記念展示


[見学日]

  平成30年1月19日(金)


[会 場] 刀剣博物館



 江戸東京博物館に程近い旧両国公会堂跡地にリニューアルオープン準備中だった刀剣博物館が、1月19日に開館した。

 新施設のオープン日に訪問できる機会はなかなかないので、一昨年の「すみだ北斎美術館」同様に、必死でスケジュールをやりくりして当日足を運んだ。

 屋外には幟が立ち、入口には祝いの花が多数置かれていた。受付後方にはミュージアムショップがあった。



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# by nene_rui-morana | 2018-02-10 17:56 | 東京スカイツリーの町から | Comments(0)

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 すみだ郷土文化資料館を訪れた時、2階では表記展覧会が開催されていた。

 アップはいつになるか分からないが、当館で忠臣蔵関係の企画展を見たのは、今回が初めてではない。従って、展示の多くは過去に見ていると思うが、ゆかりの地の関連企画は何度見ても興味をそそられる。

 本日も、我が歌川国貞(当時は豊国)晩年の1860年に制作された【仮名手本忠臣蔵十二段つづき】や【誠忠義士伝】などにしばし見入った。後者は近くの三囲神社に顕彰碑がある歌川国芳も描いている。

 【泉岳寺神寺略図面】なども展示されていた。

 【分道本所大絵図】は図工・石川師宣の手に拠る享保5(1720)年の作である。

 今回は、当館オリジナルの≪すみだの四季カレンダー≫もいただけて、嬉しかった。

 まだ父が生きていた頃、近くの牛島神社の大祭で牛が引く鳳輦を見た時の記憶が懐かしい。界隈は絶好の東京スカイツリー撮影スポット、ぜひまた訪れたいと思う。


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# by nene_rui-morana | 2018-01-30 21:40 | 東京スカイツリーの町から | Comments(0)

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[副 題] 区制施行70周年記念企画展


[見学日] 2018年1月10日(水)


[会 場] すみだ郷土文化資料館



 昨年は東京都23区制が施行されてから70年目ということで、10月下旬より、東京スカイツリーの御膝元、墨田区内で表記展覧会が開催された。年明け早々、会場近くに行く所用ができたので、立ち寄ることにした。

 あらためて気がついたが、大政奉還から50年目にロシア革命が勃発し、さらにその50年後の日本で新たな地方自治制度がスタートしたのである。

当日は近くの三囲神社をお参りしてから館に入った。

展示の所蔵・提供は、墨田区、東京都、および一般の方です



★すみだの人口に見る

何度か足を運んだ3階のこじんまりとした展示室、まず目に入ったのは【すみだの人口一覧】、明治15(1882)年には131,661人、昭和19(1944)年には438,114に達したが、翌年には戦争の影響で77,595人まで落ちた。


時代は移り、平成23(2011)には25万人を越え、28(2016)年は261,723人となっている。近年の墨田区はマンションや戸建て住宅の建設ラッシュが進み人口も増えているが、それでも戦前ピーク時より15万人以上も少ない。かつてはどれほど、多くの人でひしめいていたか、容易に想像できる。




 


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# by nene_rui-morana | 2018-01-29 20:20 | 東京スカイツリーの町から | Comments(0)

東京の雪

 1月22日の月曜日、昼頃より空から降るものはみぞれとなり、夕方からは本格的な雪となりました。都内は予想を超える20余cmの積雪となりました。
 翌朝は一面の雪景色、自室から見える周囲のお宅の屋根も真っ白でした。雪は苦手ですが、子どもたちの雪合戦用にあげたくなりました。
 今は昔、東京でも2カ月近く雪が降った時のことを思い出しました。
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 なお自分は、しまいこんだ湯たんぽがどうしても見つからないため、当面は真冬日の夜は使い捨てカイロを布団に入れて休みます。


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# by nene_rui-morana | 2018-01-24 23:00 | 季節の風物詩 | Comments(0)

[見学日] 2018年1月2日(火)


[会 場] すみだ北斎美術館



 2018年最初の美術館見学は、すみだ北斎美術館開館一周年記念の表記展覧会、昨年中に前期を鑑賞しているが、一年のスタートとなった企画展なので、元旦後本年最初のレポとしたいと思います。

今年は年末より複数の身内が体調を崩したこともあり、休みに入ってからは年末の締めや年明けの用事などでほとんど家にいた。しかし展覧会くらいは行きたいと思い、年内に何箇所か巡った。

年明けもどこかに行きたいと思った。近年は2日より開館する博物館等が増えており、各所で独自の正月企画を実施している。どこにしようか迷ったが、会期終了日を考えて表記展覧会に決めた。

正月中だが、館内はかなり多くの見学者が熱心に展示に見入っていた。

※作品名の後に作者名が記載されていないのは葛飾北斎作です



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# by nene_rui-morana | 2018-01-22 17:03 | 東京スカイツリーの町から | Comments(1)